業務用エアコンの処分はどうする？ 処分の流れや注意点を詳しく紹介
業務用エアコンは、家庭用エアコンとは処分方法が異なります。誤った方法で処分してしまうと、罰金などの刑を受けることがあるため、注意が必要です。とはいえ、どうやって処分すればいいのか、どこへ依頼すればいいのかなど、分からない点が多いでしょう。
そこで、本記事では、業務用エアコンの処分方法や費用などについてご紹介します。
業務用エアコンの処分は難しいと感じる場合があるでしょう。しかし、手順や依頼先などを知っておくだけで、簡単に処分を終えることができます。業務用エアコンの処分を検討されている方は、本記事を参考にしてください。
1．業務用エアコンを廃棄する際の注意点
まず、業務用エアコンの処分を行う際の注意点をご紹介します。
1-1．家庭用エアコンと同じやり方ではいけない
エアコンは家電リサイクル法の対象品目です。しかし、業務用エアコンは、フロン回収・破壊法に基づいた処分が求められます。そのため、家庭用エアコンと業務用エアコンでは処分方法が異なるため、同じやり方で廃棄してはいけません。業務用エアコンの引き取りを依頼する業者も違うので注意してください。
1-2．産業廃棄物取扱業者へ依頼すること
家庭用エアコンの場合、一般廃棄物処理業者へ引き取りを依頼します。しかし、業務用エアコンの場合、産業廃棄物にあたるため、産業廃棄物取扱業者へ依頼することが大切です。依頼先を間違わないよう注意しましょう。
1-3．正しく廃棄しなかった場合は刑罰の対象となる
業務用エアコンを正しく廃棄しなかった場合、刑罰の対象となるので注意が必要です。フロンを抜かずに廃棄したり、悪徳業者によって不法投棄されたりした場合、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金となります。懲役刑と罰金刑の両方が課される場合もあるでしょう。
2．業務用エアコンの撤去・処分の流れ
業務用エアコンを処分する際の流れについてご紹介します。
2-1．マニフェストを作成する
業務用エアコンを廃棄する際は、産業廃棄物管理票と呼ばれるマニフェストを作成しなければなりません。また、業者に引き取りしてもらい、リサイクル回収が完了するまでの行程を示した行程管理票の交付も必要です。
2-2．スクラップとして処分する場合
業務用エアコンをスクラップとして処分する場合は、都道府県に登録している業者へ依頼し、フロンを抜いてもらわなければなりません。業者はフロン回収後、引き取り証明書を発行してくれます。また、業務用エアコンには、フロン回収済みと記載された緑色のシールが貼り付けられるため、フロンの回収が終わっているかを判別できるでしょう。
2-3．フロン回収後、産業廃棄物取扱業者へ依頼する
フロンを回収してもらった後、産業廃棄物取扱業者へ引き取りを依頼してください。取り外しも必要であれば、事前に相談しておくといいでしょう。正式に依頼する前に、見積もりを出してもらい、費用やサービスを確認することが大切です。
3．業務用エアコンの処分費用
業務用エアコンの処分にかかる費用はいくらぐらいなのでしょうか？
3-1．設置状況などによって異なる
業務用エアコンの処分費用は、設置状況やエアコンの種類などによって異なります。安い場合でも10万円ほどです。エアコンの数が増えるほど、処分費用はかさみます。正確な費用は、見積もりを出してもらって確認したほうがいいでしょう。
3-2．フロン回収費用は1万円程度
フロン回収費用は、安い場合で1万円程度です。ただし、業務用エアコンに含有されているフロンの量が多い場合は、費用が上がるので注意してください。
3-3．業務用エアコンの処分費用はトータルで考えること
業務用エアコンの処分費用は、フロンの回収・取り外し・引き取りなどの費用をトータルで考えることが大切です。とはいえ、フロン回収など重要なポイントもあるため、費用の安さだけで業者を選ばないように注意しましょう。
4．業務用エアコンの処分を業者へ依頼する方法
業務用エアコンの処分を業者へ依頼する方法をご紹介します。
4-1．業者選びのポイント
業務用エアコンの回収を依頼する業者は、実績が豊富なところを選びましょう。というのは、業務用エアコンの取り扱いは特殊です。廃棄の手順をしっかり理解し、正しく処分できることが求められます。実績と知識が豊富な業者であれば、安心して依頼できるでしょう。
4-2．誠実な対応であること
質問や問い合わせにもスムーズで、誠実な対応をしてくれる業者なら安心です。見積もりも熟読してください。大まかな費用だけでなく、依頼者が分かりやすいよう細かく内訳が記載されていることを確かめましょう。
4-3．業者のホームページなどから問い合わせをする
産業廃棄物取扱業者をいくつかピックアップしたら、業者のホームページなどから問い合わせをしましょう。急ぎの場合は、電話で問い合わせても構いません。複数の業者に連絡し、相見積もりを出してもらって比較し、依頼する業者を決めましょう。
5．業務用エアコンの処分でよくある質問
業務用エアコンの処分に関する質問を集めました。
Q．業務用エアコンは、廃棄以外に処分する方法はないのか？
A．買取に出す方法があります。とはいえ、状態が良好で、動作不良などがないものに限定されるため、査定を受けて判断してもらうことが大切です。出張買取であれば、設置したまま査定を受けることができます。
Q．業者が法律を遵守せずに廃棄した場合はどうなるのか？
A．業務用エアコンの所有者が罪に問われます。そのため、信頼できる業者探しをすることが大切なのです。業務用エアコンの取り扱いに慣れている業者を見つけましょう。
Q．買取に出す場合、フロンの回収はしておいたほうがいいのか？
A．買取業者によってまちまちです。事前に確認しておき、必要であれば、フロンの回収を専門業者へ依頼しましょう。フロンの回収は不要であれば、そのまま買取に出して問題ありません。
Q．フロンの回収をせずに廃棄した場合、どのような影響があるのか？
A．環境破壊などにつながります。フロンは、オゾン層を破壊し、紫外線の照射量を増やしてしまう要因とされているため、適切な取り扱いが求められるのです。一人ひとりが意識を高めることで、地球温暖化防止などにも貢献できます。
Q．不法投棄など、業者とのトラブルを防ぐためにできることは？
A．契約時に書面で約束事を交わすことです。書面が残っていれば、うやむやにされてしまうことがないでしょう。不法投棄に問われた際も、書面があることで、業者の落ち度だといいきることができます。
まとめ
業務用エアコンは、フロン回収・破壊法が適用されます。家庭用エアコンとは処分方法が異なるので注意してください。都道府県に登録している業者にフロンの回収をしてもらい、産業廃棄物取扱業者へ引き取りを依頼しましょう。正しく処分しない場合、刑罰の対象となります。業務用エアコンの回収実績が豊富な業者へ依頼すると安心です。
