孤独死とは? 起きる理由や未然に防ぐための対策などを詳しくご紹介
少子高齢化社会となり、高齢者の一人暮らしが増えました。近年問題となっているのは、孤独死についてです。シニア世代は、孤独死について真剣に考えてしまうことがあるでしょう。とはいえ、どうして孤独死が発生するのか、孤独死を防ぐためにできることはあるのかなど、さまざまな疑問が湧いてきます。孤独死は深刻な問題です。
そこで、本記事では、孤独死の対策について考えていきます。
孤独死問題は、意外と身近なものになってきています。シニア世代を迎える前に、孤独死対策について真剣に考えておきましょう。
1.孤独死とは?
まず、孤独死とはどんなものかを考えていきます。
1-1.一人きりで亡くなること
孤独死とは、一人きりで亡くなることを意味します。一人暮らしで地域とのつながりが薄い方に起こりやすい傾向があるでしょう。
1-2.施設にいても孤独死は起きる
介護施設などに入所している場合でも、孤独死は起こり得るでしょう。施設職員が不在の間に亡くなるケースもあるからです。職員の人数が少なくなる夜間は注意しなければなりません。
2.孤独死が起こる理由は?
孤独死はなぜ起こるのでしょうか? 理由を考えていきます。
2-1.頼れる人が身近にいない
孤独死が起こるのは、頼れる人が身近にいないことが根本にあります。核家族化が進み、親族が遠くに住んでいることも、孤独死を招いてしまう原因です。
2-2.コミュニティーとのかかわりが薄い
地域には、家庭同士がつながるコミュニティーが存在します。しかし、一人暮らしの高齢者はコミュニティーとのかかわりが薄く、見守りが行き届かないケースがあるのです。そのため、体調を崩した場合でも、気づかれるのが遅れてしまうのでしょう。
2-3.高齢者の一人暮らしが増えているため
近年の少子高齢化によって、高齢者の一人暮らしが増えているのも、孤独死を招く原因です。仕事をしていない場合、社会とのつながりがほとんどなくなります。家にひきこもりがちになるため、病気などの発作や異常が起きても、発見が遅れる可能性があり、孤独死につながってしまうのです。
3.孤独死を防ぐ対策は?
孤独死を防ぐためにできる対策はあるのでしょうか?
3-1.地域で見守りを強化する
孤独死を防ぐためには、地域での見守りを強化することが大切です。孤立しないようコミュニティーの輪に高齢者を取り入れ、温かく見守ってあげましょう。
3-2.電話やメールでの連絡をこまめに行う
親族が遠方でなかなか足を運ぶことができない場合は、電話やメールでこまめに連絡を取るよう意識しましょう。安否確認ができるのに加え、元気かどうかを確かめることができ、お互いに安心感を抱くことができます。
3-3.親族が同居する
高齢になったら、身体の自由が利かなくなり、家事の負担が大きく感じるものです。親族が同居し、常に見守りができる体制にしておくといいでしょう。体調不良だけでなく、火災や事故なども防ぐことができるのが、同居するメリットです。
3-4.警備会社などと連携する
費用はかかっても、警備会社などと連携する方法も検討してみましょう。見守りカメラの導入や異常を察知して通報する仕組みなどを構築してもらうことができ、一人暮らしの見守りが遠隔でできるのがメリットです。警備会社によってサービスや費用が異なるため、導入時に比較検討してください。
3-5.弁当の宅配サービスを利用する
弁当の宅配サービスを利用し、見守りをしてもらう方法があります。高齢者への宅配を積極的に行っている業者がおすすめです。弁当を宅配する際、手渡しとなるため、健康状態や暮らしぶりなども簡単にチェックしてもらえます。料理をする必要がなくなるため、高齢者にとっても家事の負担軽減につながるでしょう。火災などを心配する親族の不安も一掃されます。
4.孤独死に関してよくある質問
孤独死に関する質問を集めました。
Q.経済力も孤独死に関連するのか?
A.はい、関連します。経済力があれば、施設など見守り体制が強化された場所へ入居することができ、孤独死を回避することができるのです。貯蓄がない場合は、親族が手助けするなど、相談して納得できる方法で、孤独死対策を講じてください。
Q.孤独死の場合、発見されるまでにどのくらい時間がかかるもの?
A.ケースバイケースです。数日で異変を察知してもらえる場合もあれば、数ヶ月気づかれないままの場合もあります。近隣とのコミュニケーションが普段からあれば、周囲も孤独死に気づきやすいでしょう。親族もこまめに連絡を取り、安否確認をする習慣を持っておくと安心です。
Q.家電でも見守りができるサービスがあるのか?
A.はい、あります。見守り機能を搭載した電気ポットなどが市販されており、使用状況を離れて暮らす親族が確認できるサービスがあるのです。使用状況に変化がある、使っている様子が感じられないなどの場合、安否確認をしたほうがいいでしょう。
Q.孤立している高齢者の場合、周囲はどんな点で異変に気づけばいいのか?
A.新聞が溜(た)まっている・雨戸を開けている様子がない・姿を見る機会が減ったなど、小さな情報を頼りに、異変を早期に察知しましょう。体調不良の段階で異変に気づいてあげることができれば、孤独死を回避することができます。
Q.自治体では見守りサービスなどを実勢している場合があるのか?
A.はい、あります。ボランティアや民生委員などが見守りサポーターとなり、高齢者の家へ定期的な訪問をするサービスです。孤独死を防ぐためには、コミュニティーの輪で多くの人が高齢者を見守り、声かけすることが大切なポイントとなります。自治体の担当窓口へ相談してみましょう。
まとめ
孤独死は、誰にでも起こる可能性がある問題です。特に近年は少子高齢化社会となり、親族同士のかかわりも薄く、近隣とのコミュニケーションも少なくなりました。親族ができるのは、こまめに電話やメールなどで連絡を取り、安否確認をすることです。また、警備会社などと連携し、異常を早期に発見できるサービスに加入する方法もあります。孤独死が起きる理由を知っておくと同時に、孤独死を防ぐ対策も積極的に取り入れましょう。