不良在庫を処分する必要性は? 買取に出して処分することも検討を!
「不良在庫の処分方法が分からない」とお悩みではありませんか? 不良在庫を抱えることは、経営上大きなデメリットになります。できるだけ早く問題を解決しなければ、倒産の原因になることもあるのです。
この記事では、不良在庫を抱えることの問題点や、処分する方法などを詳しくご紹介しましょう。
- 不良在庫の意味
- 不良在庫を抱えることの問題点3つ
- 不良在庫を出さないようにするには?
- 不良在庫を処分するメリットを紹介
- 不良在庫を処分する3つの方法
- 不良在庫を処分する際の注意点
- 不良在庫の処分に関するよくある質問
この記事を読むことで、不良在庫が意味することや買取に出す方法などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。
1.不良在庫の意味
まずは、不良在庫とはどういったものなのか、どのような意味を持つのかを解説しましょう。
1-1.経営に悪影響を及ぼす在庫のこと
不良在庫とは、単に売れ残った在庫ではなく、ため込むことで企業の経営に悪影響を与える在庫を意味します。なぜなら、管理するための費用がかかるからです。その費用が企業の資金繰りを悪化させ、倒産の原因になってしまうケースも珍しくありません。
1-2.不良在庫と呼ばれるのはこんな在庫
不良在庫とは、一般的に以下のようなものです。
- 一定期間以上、動きのない商品
- ほとんど売れていない商品
- 回転が悪い商品
- 品質検品にとおらない不良品
- 賞味期限切れの商品
2.不良在庫を抱えることの問題点3つ
不良在庫を抱えることには、さまざまな問題点があります。
2-1.お金の流れがストップする
在庫を仕入れるためにはお金がかかります。しかし、お金をかけて仕入れた在庫が残ってしまうということは、その仕入れ代を回収することができないのです。お金の流れが止まることになり、商品を売ることで利益を得ている企業にとっては、損失ばかりが増えていってしまうことになります。
2-2.管理するためにムダな経費がかかる
動きのない在庫でも、会社にある限りは管理しなければなりません。在庫を保管するスペースの確保や人件費など、会社にとってのムダが生じることになるのです。社員のモチベーションが下がり、売り上げに影響が出てしまうケースも珍しくありません。
2-3.外部からのマイナス評価につながる
不良在庫を抱えることは、外部からのマイナス評価にもつながります。「在庫をきちんと管理できていない」「黒字倒産の可能性があるのでは?」というような、悪い評価を受けてしまいがちです。そうなると、金融機関からの融資や他社との取り引きに影響が及んでしまうことにもなるでしょう。
3.不良在庫を出さないようにするには?
不良在庫を出さないための対策をご紹介しましょう。
3-1.在庫量を適正に保つ
この場合の適正量とは、企業の経営状態に適した量のことをいいます。そのためには、在庫管理システムの導入がおすすめです。不良在庫の抱えすぎを防止することができるでしょう。
3-2.在庫を減らすために努める
売り上げだけに目を奪われずに、在庫を減らすための努力を怠らないことも大切です。いくら売り上げが増えても、不良在庫が多ければ、企業にとって大きなリスクを抱えていることになります。不良在庫が増えることのデメリットをしっかり理解しておきましょう。
3-3.在庫の回転率を上げる
在庫の回転率を上げることも重要です。在庫回転率が高いほど、在庫を仕入れてから売れていくまでのスピードが速いということになります。常に在庫回転率を高めるよう努め、不良在庫を抱えずに済むようにしましょう。
4.不良在庫を処分するメリットを紹介
不良在庫を処分するメリットは以下のとおりです。
4-1.管理にかかるコストを削減できる
不良在庫を処分することで、在庫を保管するための倉庫代や管理する従業員の人件費などを削減できます。売れる見込みのない在庫のためにこうしたコストをかけることは、大きなムダになるでしょう。不良在庫を処分することで悪循環を解消し、企業にとって大きなメリットを生むことになります。
4-2.金融機関からの評価が高まる
銀行などの金融機関から融資を受ける際に、在庫回転率がどうなっているかを確認されることがあります。金融機関からの評価が高まり、融資を受けやすくなるでしょう。
4-3.節税につながる
不良在庫を処分することは節税にもつながります。不良在庫を処分すると、会計時、「廃棄損」に計上することができるため、損金に算入することが可能になるのです。その結果、期末棚卸し高が減り、売上原価が増えるため、利益が少なくなって税金を減らすことができます。
5.不良在庫を処分する3つの方法
不良在庫を処分する方法についてまとめました。
5-1.在庫処分セールで売り切る
まずは、セールで売り切る方法です。型落ち品や売れ残りとして、利益が出るギリギリの値段で売り切ってしまいましょう。値下げしていることをうまくアピールできれば、在庫の何割かは売ることができるはずです。ただし、頻繁な値下げセールは企業のイメージダウンにもつながりかねないため、慎重に行う必要があります。
5-2.廃棄する
不良在庫を廃棄する場合は、産業廃棄物処理の許可を持つ業者に依頼する必要があります。出張回収や宅配回収に対応している業者も多いため、回収方法を選択できる点がメリットでしょう。ただし、業者選びは十分慎重に行う必要があります。
5-3.買取してもらう
不良在庫を廃棄する前に、買取してもらう方法も検討するべきです。不良在庫の回収と買取を同時に行っている業者もあるため、買取してもらえるものがないか確認してもらってください。在庫の買取を専門に行っている業者もあるため、探してみるとよいでしょう。
6.不良在庫を処分する際の注意点
不良在庫を処分するにあたって、知っておくべき注意点をご紹介しましょう。
6-1.処分したことを証明できるものを残す
廃棄損については税務調査でチェックされやすい項目なので、不良在庫を処分したことを証明できるものを残しておくことが重要です。たとえば、不良直前の在庫の写真や業者に引き渡す際の写真・廃棄業者の請求書などがあればよいでしょう。また、どのような理由で廃棄する必要があったのか・なぜこのタイミングだったのかなど、処分の理由説明書も用意しておくことをおすすめします。
6-2.業者選びは慎重に行う
不良在庫の回収や買取を依頼する業者は、以下のポイントを参考に選ぶとよいでしょう。
- 豊富な実績があるか
- 産業廃棄物処理の許可を得ているか
- 詳細な見積書を提示してくれるか
- 電話やメールの対応はよいか
7.不良在庫の処分に関するよくある質問
「不良在庫について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.不良在庫がほかの在庫に悪影響を及ぼすこともあるのでしょうか?
A.ものによっては腐敗や腐臭・色落ちなどを伴うため、その可能性もあります。
Q.在庫処分を行うべきタイミングはいつでしょうか?
A.不良在庫の存在が気になったときこそ、処分すべきタイミングです。経営が悪循環に陥る前に、早めに決断しましょう。
Q.不良在庫の買取を依頼したいのですが、どんな在庫でも買取対象になりますか?
A.買取業者によって取り扱っているジャンルが異なる場合もあるため、事前に確認が必要です。
Q.不良在庫を高価買取してもらうポイントを教えてください。
A.汚れや傷・カビの発生はないかなど、しっかりと状態を確認しておきましょう。管理を徹底しておき、よい状態で買取に出すのがポイントです。
Q.悪質な買取業者の特徴を教えてください。
A.ホームページがない・無料見積もりを受け付けていない・所在地を明らかにしていないなどの業者は利用しないほうがよいでしょう。
まとめ
不良在庫を抱えることのリスクや処分するメリット・処分方法などを詳しくご紹介しました。不良在庫を処分する際は、買取に出すことも検討すべきです。ぜひこの記事を参考に、不良在庫の問題を早めに解決してください。