故人のプライバシーを守ろう! 知っておきたいデジタル遺品整理法!


パソコン・スマートフォンなどのデジタル機器が普及するのに伴い、形のないデジタル遺品の整理が重要となってきています。デジタル遺品の整理をおろそかにするとさまざまなトラブルに発展しかねません。そこで、今回はデジタル遺品の整理方法をご紹介します。なぜデジタル遺品整理が重要なのか、どのように行うのかを把握していきましょう。

  1. デジタル遺品って一体何なの?
  2. デジタル遺品を巡るトラブルについて
  3. デジタル遺品整理の重要性
  4. デジタル遺品の整理対策
  5. デジタル遺品整理において遺族ができること
  6. デジタル遺品に関するQ&A

この記事を読むことで、デジタル遺品整理について学ぶことができます。トラブルを避けるためにも、ぜひご一読ください。

1.デジタル遺品って一体何なの?

まずはデジタル遺品の内容と最近の傾向について解説します。

1-1.デジタル遺品ってどんなもの?

デジタル遺品とは、遺品として残されたデジタル機器内に保存されたデータ・インターネット上の登録情報などのことです。代表的なものには以下のようなものが挙げられます。

  • 画像や動画
  • IDやパスワード
  • 証券取引情報
  • 日記
  • SNSのアカウント
  • 知人や友人の連絡先
  • ネットショッピングの利用履歴
  • ネットバンク情報
  • クレジットカード情報

1-2.デジタル遺品の問題点

インターネットの普及に伴い、パソコン・スマートフォンでさまざまな情報を管理する方が増えてきています。たとえば、友人の電話番号や会社の機密情報など、流出されれば大きなトラブルになりかねないものも入っているかも知れません。にもかかわらず、家族が適切に処置しないまま売却したり廃棄したりすることにより、大きな問題に発展するケースが増えています。

2.デジタル遺品を巡るトラブルについて

この項目ではデジタル遺品を巡るトラブルに関してご紹介します。

2-1.家族に知られたくない画像・情報がある

パソコンやスマートフォンにはとてもプライベートな情報が入っています。時には、知らなければ良かったような情報が見つかることもあるでしょう。たとえば、不倫関係の情報が入っていたり、犯罪に関わるような情報が入っていたりすれば、残された家族に心の傷や不和を起こす原因ともなり得ます。故人のプライバシーを守るためにも、家族の心を守るためにも、無理に暴くようなことはしないことが大切です。

2-2.パスワードが分からないことによる問題

パソコンやスマートフォンには必ずパスワードが設定されています。ログインパスワードが分からないとストレージのデータを消すことができません。情報を流出させないようにしたくてもできず、削除しないままに処分してしまうケースが多くあります。また、場合によってはパソコン内に遺言が残されているケースもあることから、この問題はとても深刻です。

2-3.インターネットバンキング・仮想通貨など、お金の問題

最近はインターネットバンキング・ウェブマネー・仮想通貨など、インターネット上だけに存在するお金が一般的になっています。実際の店舗がないため、柔軟な対応をしてもらうことができず、うまく遺産を分配できない、あるいはそもそも存在に気がつかないといった点が問題です。

3.デジタル遺品整理の重要性

デジタル遺品整理を成功させるためにも、なぜ重要なのかを把握しておきましょう。

3-1.なぜ、デジタル遺品の整理が重要なのか

前述したように、デジタル遺品にはインターネットバンキングや証券情報など、放置するわけにはいかないデータが入っている可能性があります。遺産を正しく分配するためにもデジタル遺品の整理は重要なのです。しかし、故人にも知られたくない情報があるはずですから、必要な情報以外を暴くようなことはしないようにしましょう。

3-2.ほかの遺品との違い

デジタル遺品は普通の遺品と違って形はありません。そのため、見逃されがちですが、実は普通の遺品以上に重要なことがあります。そのため、遺族だけではなく、本人が生前のうちに管理・整理・処分についてしっかりと考えておかなければいけません。

4.デジタル遺品の整理対策

この項目ではデジタル遺品の整理・対策方法について解説します。

4-1.パスワードの管理

いざというとき、パソコンのパスワードが分かるようにしなければいけません。とはいえ、一番安全なのは貸金庫などにパスワードを預けておく方法です。また、生前には目を向けないが、死後には必ず目を向ける場所に隠しておくのも一つの手でしょう。たとえば、通帳や過去帳の保管場所などが挙げられます。また、オンライン上のパスワードに関しては、グーグルに登録するなどしてパスワード情報を一括管理しておくと良いでしょう。

4-2.自動削除ソフト・サービスを使う

一定期間以上パソコンが起動されないなど、事前に設定された条件を満たすことで自動的にパソコンのデータを完全に消去するソフトやサービスがあります。こうすることで、家族に残したくない情報を確実に消すことが可能です。さらに、このようなソフトやサービスでは、遺言を残すことができます。そのため、証券やインターネットバンキングの情報などは、伝えておきたい情報は教えることができるので安心してください。

4-3.SNS

SNSでも、近年はデジタル遺品の問題に着目し、アカウントを停止・削除する方法が作られています。たとえば、Twitterの場合、アカウント所有者の死亡時にプライバシーフォームからアカウントを削除することが可能です。Instagramでは追悼アカウントに変更することでアカウントの凍結・削除ができます。しかし、いずれにせよログインすることが大前提なので、死後に備えてID・パスワード情報を残しておくことが必要です。

4-4.電子口座・銀行・証券取引・FXなど

お金に関わる情報は家の中においておくのは不安な方も多いでしょう。一番確実なのは、前述したように貸金庫を利用する方法です。また、弁護士や司法書士など、法律の専門家に遺言などと一緒に預けておくのも良いでしょう。

4-5.デジタル遺品整理の問題点

多くの方が、デジタル遺品について軽視しているのが現状です。また、誰しも自分が死んだ後のことなど考えたくないですから、心情的に対策がしづらいのも難点でしょう。デジタル遺品が及ぼす影響のことをしっかりと把握し、早めに対策をしておくことが重要です。

5.デジタル遺品整理において遺族ができること

この項目ではデジタル遺品整理で遺族ができることについてご紹介します。

5-1.パスワードの解除

実は、パソコンのログインパスワードは特定の操作を行うことで解除することができます。ただし、ある程度パソコンに知識がないと難しいので、分からない場合にはデータ復旧業者や遺品整理業者などに依頼すると良いでしょう。

5-2.銀行・証券・ネット支払いサービスの解除

パスワードなどが分かれば、銀行やネット支払いサービスの解除などを行うことができます。特に、口座振替になっているお金などがある場合には早急な対応が大切なので、なるべく早く行動するようにしましょう。

5-3.プロに頼むべきケース

パソコンやスマートフォンに詳しくない方にとっては、パスワードを探したりデータを削除したりするのは一苦労です。また、家族のプライバシーを暴きたくないという方もいらっしゃることでしょう。そのようなときはプロに依頼することをおすすめします。特に、データの削除に関しては業者に依頼することで安全性が高まるので、データの削除だけでもプロに任せた方が無難です。

5-4.業者ができること

業者は主に以下のようなことをしてくれます。

  • データの完全消去
  • ログインパスワードの解除
  • 必要なデータの捜索
  • 破損したデータの復旧

全ての業者がこれらを全部行ってくれるわけではありませんが、少なくともデータの完全消去に関してはほとんどの業者が対応しています。

6.デジタル遺品に関するQ&A

Q.デジタル遺品整理のタイミングはいつですか?
A.遺産相続手続きが行われる前までに行うのが良いでしょう。たとえば、遺産相続が終わった後にオンライン場の財産が見つかれば、また遺族を集めて協議をしなければならず、二度手間になってしまうからです。また、不要な支払いサービスが継続されてお金を無駄にしてしまうこともあり得るので、これを防ぐ意味も含めて早めの対応が求められます。

Q.業者を選ぶ際のポイントを教えてください

A.デジタル遺品整理の実績がある業者を選ぶことが大切です。米国海軍などで使われている強力なデータ消去法を使っている業者を利用することも重要なポイントとなります。また、複数の業者に見積もりを取って比較検討することも大切です。

Q.遺品整理した後のデジタル機器はどうするべきでしょうか?
A.遺族同士で話し合って納得する方法を選ぶのが重要です。データを完全に消去した後ならば、遺族が形見として利用するのも良いでしょうし、売却したり処分するのも悪いことではありません。ちなみに、パソコンはPCリサイクル法によってリサイクルが義務づけられています。処分の際には遺品整理業者に任せると良いでしょう。

Q.業者にデジタル遺品整理を依頼しても情報流出しませんか?
A.デリケートな問題だけに、しっかりとした業者は情報管理に最も力を入れています。しかし、中にはいい加減な業者がいることも事実なので、信頼できる業者を見つけることが重要です。少しでも不満がある業者は利用しないようにするのが賢明でしょう。ちなみに、業者によってはデータが消去されたことの証明書を有料で発行してくれる場合があるので、確認してみてください。

Q.デジタル遺品整理は誰が行うべきですか?
A.故人や家族のプライバシーを考え、基本的には故人と関係の深い遺族、3等親以内の親族が行うのが一般的となります。また、スムーズに整理をするためにも、できるだけデジタル機器に精通している方が行うのが望ましいでしょう。

まとめ

今回はデジタル遺品整理についてご紹介しました。インターネットの普及に伴って、デジタル遺品の問題が社会問題化しつつあります。デジタル遺品の処分を適当に行うと、遺族だけでなく故人の知り合いや同僚などにも迷惑を掛けることにもなり得るので、しっかりとした整理が大切です。自分で行うのが大変であればプロをうまく利用してくださいね。


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